シンゾーさんからのおたより-その31

2007.1 
湾新幹線は予定通り2007年1月5日試験営業を開始しました。
19日までは料金は半額。板橋(台北より15キロ南)―台中間は670元の半分335元(1200円)。 そこで11日、テニスの李さんと国語日報で知り合った大東大のN先生と3人で台中まで試乗しました。
9日台北駅で切符の予約をする。30ほどが並んでいましたが、端末操作には職員3人があたっています。 切符を手に入れるまで約30分。ということは一枚の切符の処理に平均3分かかる計算。日本なら、どの列車に空席があるかはモニター画面か、大型電光掲示板でリアルタイム情報を流していますが、ここではごらんのように紙が貼ってあるだけ。おまけに最新のデータは手書き。仮に当初予定通り10分ごとに走行したら、空席があっても売れ残るんでは?

▲グレイ地は満席 一番左の欄は当日(11日) 一番右は19日

新幹線は午前7時板橋駅、左営駅(高雄)を同時に出発し、午後9時の終発まで一時間に一本運行しています。これだと、途中で追い越すことはありませんので多少の遅れがあったとしても問題はありません。台中までは桃園、新竹に止まって55分。在来線なら2時間以上かかっているから便利になったものだ。

▲時刻表
▲板橋のホーム(地下駅で暗い)
▲改札
▲車内
▲293km/h
▲台中駅ホームにて
▲ホームの駅員詰め所(画面は見ているけどホームの人はみていない?)

安全性についてはいろいろ初期トラブル?が発生しています。実は10日には台南駅に停車はしたもののドアーが開かないという問題がありました。おまけに運転手は乗客が昇降したものと思いそのまま出発し、乗客が騒ぎ出して初めて事の重大さが分った次第。何で車掌が目で確認せんのや、という単純なギモンが当然あるのですが、台湾新幹線の車両は運転席から直接外へ出るドアーはついていません。 ここが日本の車両と違うところで、運転手は乗客が乗り降りするドアーから運転席に出入りするようになっています。運転手は運転席にある表示ランプと信号だけで判断する。もし、表示が間違っていたとしたら、こういうトラブルは再発する可能性があります。でも駅員は何も知らなかったのか。

そして我々の帰りの列車の次の列車ではトイレから煙が出て大騒ぎに。後で分ったのは誰かがトイレの中でタバコを吸い、吸殻をそのままごみ箱に投げ入れたため火災になったとか。 煙検知器は異常を検知したが、乗客が騒ぎ出すまで処置をとらなかったらしい。

また、左営駅では通信ケーブルが切断され、盗難にあった。白昼での出来事。
中国人は概して馬馬虎虎(マーマーフーフー)、いいかげんなところがある。その上、マナーが悪いんだから、日本では考えられないような事が起こる。こちらの新幹線では全部禁煙になっています。が、町中でたばこの投げ捨ては日常茶飯事だから、こういう事故が起こるわけだ。
面白いのは車内には臭豆腐は持ち込んだら罰金を食らう。立派な駅舎をみて、N先生曰く、台湾なら各駅にはその地域の代表的な食べ物を売らんと。台南ならタンツー麺を。そして臭豆腐はOKに。でもこうなったらもうぼくは乗らんよ。

ただ乗るだけではもったいないので台湾で一番最初に栄えた鹿港(ルーガン)という町を訪ねました。場所は新幹線台中駅から西に車で約40分のところ。ここは古い町並み、廟、寺が昔のまま残っています。N先生の出身は神主の家だったそうで、さすがです。書いてある内容がわかる。

▲強風を避けるようにわざと細くて曲がった道になっている
▲福禄寿
▲民族文物間(1919年日本統治時代当時のバロック建築を模したもの)
▲こういう宮がたくさんある


再見

2007年1月

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