Middle Agers' Spirit in Hokkaido−その1
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ついにと言うか、とうとうやりました!まずは乾杯!
読者から是非レポートを書けといわれるのですが、暑いからついついビールに手がいってしまうんです。でもあまり時間をかけると、こっちも何があったか忘れそうなので、とりあえず“その1”をお送りいたします。

このプロジェクトを計画したのは僕ですが、それに共感して共に走った西薮さん、渋谷さん、水上さん、特別 参加の中原さん、星川さん、そして現地でサポートして頂いたスーさん、ならびに多くの田無テニスクラブの皆様の厚き声援に支えられ無事終了しました。この場をかりて厚く御礼申し上げます。

最初はたとえ一人でも我行かんと意気込んだものですが、僕一人だったらおそらく礼文と美瑛、富良野あたりは走るとしてもあとは輪行になっていたでありましょう。仲間がいたおかげでなんとか予定通 り走り切ることができました。加えて嬉しいことにすすきのにA&Aの保養所ができました。機会があったら是非一度スナック”ふみ”にいってみなはれ。美人のママが待っている。スーさんのボトルも入っておりまっせ。

よくある質問に自転車はどうしたのかというのがあるので参考のために書いておこう。
前後輪をはずし、輪行袋にいれるとサイクリング協会とヤマトとの協定で安く運んで呉れることになっている。
ただこういう仕組みを集配にくる人は知らないので、説明文を見せてさらにネゴする必要がある。ただ見せるだけだと東京ー北海道間は4000円弱とられるのですが、渋谷バレー団の団長がネゴすると帰りは2210円ですんだ。重さ60kgと50kgの規定料金の差らしい。ちなみに完成車のまま送ると2万円もとられる。

北海道は広い。美しい自然もある。
いままで日本は狭い国だと思っていたけれど、走っても走っても延々とどこまでも続く平野、信号のない直線道路、そして北海道ならではの酪農風景。諸処に巻き取った牧草の大きな輪。広大なサロベツ原野、美瑛・富良野に拡がるラベンダーやひまわり畑。僕の筆力では残念ながら表せませんね。どこでも絵になる。

やっぱりバカチョンではなくいいカメラを持って来るべきだったとくやんだことしきり。
西薮さん、こういうところでは人を写すんではありませんよ。
順序が逆になってしまったが、帰ってから、奮発してミノルタの一眼レフを買った。これはすごい。カメラを向けるだけで自動的に焦点が合う仕掛けになっている。今度こそいい写 真をと思っているのだ。
Shinzoで個展を開いたら、ひょっとすると前田真三と間違われて結構うけたりして。 でも最近Shinzoもちょっとへたになったな、とその筋から言われるようになったらしめたものだ。

8日間で全行程600キロ。
夏でも雪模様の時もあるというし、一日くらいは雨に降られるのではと、それなりの装備をしました。が、幸い天候にも恵まれました。でも僕は折角ゴアテックスを新調して行ったのにその威力を試すチャンスがなかったのが残念でし た。

鈴木宗男の件で北海道は揺れている。しかし、もう道路に税金をつぎ込むのはやめなはれ。道北を走って見て気がついたんです。現在の道路に沿って新しく北海道縦貫自動車道というのを建設中ですが、現在の道路は時速70キロで走っていて信号がないので渋滞にはならない。果 たして高速道路ができたら、誰が高い料金を払って通るんですかね。

北海道は独立した方がいい。
千歳を国際空港にして、そこから欧米へダイレクト便を飛ばす。これで一旦成田へくるような金と時間が省ける。
そして香港、シンガポールのような自由貿易港にする。もともと海産物、農産物、酪農製品があり、観光客がわんさか来ているので500万人くらいは十分食っていけるように思うがどうか。
ハイテクとか工業はないがニュージーランドを見なさい。あそこは人口380万人で観光と農業だけで立派にやっている。エネルギーがないという向きには海岸線に風力発電機を何千台か何万台か設置する。同じ金をばらまくんだったら、こっちの方が効果 的ですよ。

6月29日(羽田ー稚内)同道:中原さん、星川さん スーさん
羽田の空港待合い室にいた時、中原さんから電話。彼は札幌から稚内なのだが出発の10分前になっても、まだ星川さんが来ていないんだと言う。でも稚内には彼女はちゃんと来ていた。
家を出るのが遅れたためタクシーを拾ったが、運悪く乗ったタクシーが後続のダンプのウンチャンでタチの悪いのに難癖をつけられ、車を止められてしまった。 おまけにタクシーの運転手は暴行を受けているようだ。
とんだことになったと思ったが、やむをえない。急いでいるので次のタクシーを拾うのに必死の形相で走りました。別 のタクシーをやっと捕まえ、何とかフライトに間にあうことが出来たというのが事のあ らまし。

当初の計画ではこの日は空港から稚内市内のヤマト運輸営業所で前もって送ってある自転車を組立、宗谷岬を往復する(60キロ)つもりだった。しかし海岸線は海からの風がきつい。とても走れない。星川さんはこの日の晩札幌まで帰らねばならなくなったこともあり、初日からスーさんのサポートを受けることにする。
晴れていれば宗谷岬からはロシアの島が見える筈だが、今日のオホーツクは曇っていて波が高い。ここに立つと昔でなくとも北の守りが大事なことが分かる。

自転車の組立には技術指導もかねているので意外に時間を食った。 一応組み立てを終えて荷台をつけるようにして近くの自動車修理工場で空気を入れて帰ってみると、またバラバラになっていたんだ。
この日は宿泊地まで走って温泉へ。初日からいろいろ事件が起こるもんだ。

稚内で大火災が発生する
温泉で一風呂浴びてさてビールでも飲もうかという時だった。新聞で大きな火災であったことが分かったが、かつてはわが輩が中近東へ出かけた頃に比べりゃ出来事が小さくなった。
イラクへ行った時はしばらくしてイラン・イラク戦争が起こったし、クウェートへ行った時はその後湾岸戦争になったんだからわが輩の威力はたいしたものだった。

星川さんは僕の自転車に乗ってもらったが向かい風もあり、きつそうだ。あとで自分が乗ってみてわかったのは後輪のブレーキシューの戻りバネがはずれていて、常時ブレーキが多少かかったような状態になっていた。ごめんごめん。

6月30日(稚内ー礼文)同道:中原さん、スーさん
稚内から礼文へ。フェリーには観光バスが10台以上。客の殆んどがジジババってどういうこと。
うみねこが船を追ってどこまでもついてくる。山頂にはまだ雪を頂いている利尻富士が見える。この日はスコトン岬を往復、60キロ。
峠にさしかかった所で中原さんギブアップ。

青い海と昆布と うに。
昆布を食べるからうまいうにが育つというのが説だと。 昼食にたまたま寄ったところでほっけのちゃんちゃん焼きを味わう。魚の鮮度が違うので東京では味わえない。これは実にうまかった。客が3組いたが、わざわざこの店を目指してちゃんちゃん焼きを食べに来たという。 頭がうに状態になるというのはどういう状態か。一度味わってみたいと意気込んできたものの礼文でもいい値段がする。
ここは平地で高山植物が育ち、島中が高山植物の宝庫。ぜひレブンウスユキ草の群生地へ行ってみたい。レンタカーで道のような道でないようなハイキングコースを駆け抜けたが、レンタカー屋が車がこわれるのを心配して行くなと言ったのはこの道かいな。
満開の時期は少し過ぎていましたが、可憐な白い花をつけていました。別名エーデルワイス。

つづく

2002.7 (c)Shinzo Inohara

「Middle Ager's Sprit in Hokkaido-その2」
今回の北海道の写真もあわせてご覧になりたい方は http://www.digi-box.jp/hokkaido をどうぞ。

このほか、2000年にも自転車で奥多摩の山登りを敢行しました。下記をチェック!
http://www.digi-box.jp/okutama/album.html

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